価格と収益の大幅な回復、業界サイクルの転換点が明確に
3月24日時点で、シリコーンDMCの市場基準価格は1万4400元/トンに達し、前月初めと比べて5.11%上昇し、年初からの上昇傾向を継続している。年初からのDMCの平均価格は11.5%上昇し、一部の大手企業は初めて粗利益がプラスに転じた。3月21日の週の粗利益は371.88元/トン。
供給面では、業界全体で減産が行われ、182万トンの生産能力がメンテナンスに入っている。国内総生産能力の約53%。さらに、生産能力拡大のフェーズが終了し、内モンゴル興発の年間10万トンのプロジェクトのみが6月に稼働予定で、供給は引き締まっている。
需要面では、繁忙期が近づき、建築や電子機器分野の需要が安定して回復。加えて、太陽光発電や電気自動車といった新興分野の急速な成長が在庫消化を促進している。
需給バランスの大幅な改善、新興分野が成長のエンジンに
中国国内のシリコーンDMCの生産能力は、2019年の151.5万トンから2024年には344万トンへと急増。しかし、2025年にはわずか10万トンの増加にとどまり、供給圧力は大幅に緩和される見込み。
業界の稼働率は、2月の最低水準67.5%から80.69%へと回復し、メンテナンスを終えた設備の稼働再開が進んでいるが、全体としては依然として低負荷運転が維持されている。
需要面では、伝統的な分野と新興分野の双方が成長を支えている。
建築の消費量は25%、電子機器は23%で、不動産市場の回復やインフラ投資の加速、消費の高度化に支えられている。
太陽光発電では、世界的な再生可能エネルギー導入拡大に伴い、シリコーン材料がPVモジュールの封止・接着に使用されており、年間20%以上の需要増加が見込まれる。
電気自動車では、バッテリーシールや軽量化部品の用途が拡大し、シリコーンの消費量が増加。2024年のEV生産台数は1171万台と予測され、対応するシリコーン需要は約21万トンに達する見込み。
輸出の好調
2024年、中国のシリコーン中間体の輸出量は54.6万トンに達し、前年比34.2%増加。主要な輸出先は韓国、インド、米国となっている。
業界の集中度が向上、大手企業の優位性が強化
中国国内の上位5社の生産能力シェアは62%以上に達し、「1強・多強」の市場構造が形成されつつある。
大手企業は、技術革新やバリューチェーンの統合を通じて競争力を強化している。また、一部の企業は2月にDMCの出荷価格を1トンあたり200~500元引き上げており、価格維持の意向が強いことを示している。
今後の展望:高付加価値化と需給バランスの再調整
高性能製品の需要増加により、太陽光発電やEVの技術進化に伴い、高性能シリコーン材料の需要が拡大し、業界全体の技術革新が求められている。需給バランスの再調整が進み、2025年の供給増加率はわずか3%にとどまる一方、需要は5%以上の成長が見込まれ、価格と収益のさらなる回復を支えると予想される。
現在、シリコーン業界は需給環境の改善という転換点を迎えており、価格と収益の回復トレンドが明確化している。特に、新興分野の需要が成長の主軸となっている。
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