新興分野が有機シリコーン業界の成長の中核エンジンとなっており、新エネルギー自動車（NEV）や太陽光発電が主な増分を担っています。データによると、従来の内燃機関車は1台あたりの有機シリコーン使用量はわずか5～7kgで、主にゴムパッキンやタイヤなどに使用されています。一方、NEVはバッテリー封止用接着剤の追加需要により、1台あたりの使用量が24～25kgに急増し、従来比で3倍以上となり、業界の年間成長率は5～6％に達しています。

太陽光発電分野では国内需要は減少しているものの、世界全体の需要は増加しており、海外需要は年間約20％増で、主にモジュールフレーム接着剤に使用されています。2025年前三四半期における国内の有機シリコーンの見かけ消費量は162万トンで、前年同期比5.5％増、輸出は42万トンに達し、年間輸出は50万トンを超える見込みです。従来型の不動産分野も景気回復政策の恩恵を受け、今後4～5年間は4～5％の成長が見込まれています。供給と需要の両面からの支援により、業界の景気は上向くと見込まれます。