電子部品が小型化・高出力化・高密度化する中で、ポッティング材には放熱だけでなく、湿気・熱・外部環境から回路を守る役割も求められています。
しかし、一般的なシリコーンポッティング材は、85℃・85%RH のような高温多湿環境に長くさらされると、絶縁性能が徐々に低下することがあります。
なぜ絶縁性能が落ちるのか?
原因は、単なる吸水だけではありません。
水分が材料内部に入り込むと、残留イオンや微量不純物を運びやすくなります。電界の影響でこれらのイオンが移動し、導電経路を作ることで、漏れ電流が増え、絶縁抵抗が低下します。
さらに過酷な環境では、シリコーン主鎖が少しずつ加水分解し、機械強度や耐久性も低下していきます。
解決策:フェニルシリコーンレジンで改質する
高信頼性が求められる電子封止材料では、フェニルシリコーンレジンを配合する方法がよく使われます。
主なメリットは以下の通りです。
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大きなフェニル基が水分の侵入を抑える
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Si-O-Si 構造を守り、耐加水分解性を高める
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高密度な架橋ネットワークでイオン移動を抑制
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湿熱老化後も高い絶縁抵抗を維持しやすい
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耐熱性、機械強度、長期信頼性を向上
推奨される配合方向
用途に応じて、以下のようなシリコーンレジンを組み合わせることができます。
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フェニルビニルシリコーンレジン:耐湿性、耐熱性、光学性能を高め、光電子部品に適しています。
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フェニルハイドロジェンシリコーンレジン:高温多湿環境での長期耐久性をさらに向上します。
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MQシリコーンレジン:チキソ性と接着性を改善し、界面からの水分侵入を抑えます。
まとめ
電子ポッティング材の湿熱劣化は、水分と材料内部構造の相互作用によって起こります。
フェニルシリコーンレジンを適切に配合することで、水分の侵入やイオン移動を抑え、絶縁安定性・耐熱性・長期信頼性を大きく改善できます。
そのため、この技術はEV電子部品、屋外電力設備、産業用電子機器、高信頼性電子材料などで広く使われています。
耐加水分解性フェニルシリコーンレジンや、電子ポッティング材向けの技術サポートをお探しでしたら、お気軽にご相談ください。
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